アフリカの風に吹かれて(~マリ)

<マリの乾いた風、はためくフランス国旗>

マリに到着した日、空港に駐機された戦闘機、大型輸送機、軍用ヘリを見た。それ以来、戦争を感じさせるものを、街なかで見ていない。普通じゃないなと思うのは、報道したフランス国旗の洪水だ。店先にかざした大きな旗から、オートバイのハンドルに挿した小旗まで、いたるところで目に入る。

それ以外となると、難しい。貧しい国らしく、道ばたには壊れそうな木の屋台が並び、隙間はごみが埋めている。物乞いも多い。マリ北部がイスラム武装勢力の支配下に入ってから、バマコでは砂糖や牛乳、ナツメヤシの実などが手に入りにくくなったという。

でも、交通信号がちゃんと機能しているところは、アフリカの大都市ナイロビよりはるかにましだ。売る物がなくて、空の屋台が並んでいるわけでもない。あまり関係ないかもしれないが、バイクのハンドルを握る女性がたくさんいるのは、アフリカのほかの国ではなかなか見かけない。

そのバイクにまたがるライダーの多くは、ヘルメットはかぶらなくても模様を施したマスクをしている。前にも触れたけど、マリを吹く風はとても乾燥している。その風に、細かく赤茶けた砂が舞う。外にいるだけで鼻、唇、目がつらい。

でも、その砂があればこその夕刻が訪れる。走る車も、ごみで汚れた道も、中東っぽい建物の数々も、すべて黄金に染めて日が沈んでゆく。

(*朝日新聞より抜粋)

アフリカの風に吹かれて(~マリ)

<仏軍介入後のマリ、やりきれぬ静けさ>

日本とマリの間には時差が9時間ある。ニジェール川の向こうにオレンジの日が昇るとき、冬の日本はもうわずかな日だまりが消えるころだ。

マリからアルジェリアに入れないか?朝からバマコ(首都)のアルジェリア大使館とその交渉に追われた。バマコは台風の目の中にある。実際に激しい風が吹いているのは離れたところだ。中でも、隣国アルジェリアの人質事件はマリ情勢との関係が言われ、日本人が関係しているだけに、目指さなくてはならない現場だった。

だが、ことは簡単ではない。交渉と言ってもアルジェリア大使館は、はなから「マリ在住者にしかビザは発給しない」という立場だった。緊急時なので、そこは何とか例外を認めてくれないか。そう頼むしかない。考えうる協力は仰ぎつつ、あとはひたすら待つ身となった。

昼下がり、やけに蚊の多い大使館の警備室で3時間が過ぎた。そうしているうちにも、事態は急変していた。蚊を追い払うことしかないこの場の静けさがもどかしく、やりきれない。

結局、大使館は原則を曲げてはくれなかった。何も達成できずに2日間が過ぎるというのはこれまでもあったけれど、これだけ周囲が動いている時に止まったままだと無力さにため息が出る。

本国が攻撃を受けた割に、アルジェリア大使館にはあまり緊張感が感じられなかった。外に数人いた憲兵隊は、事件前にはいなかったらしいけれど。街にも戦争の影は見えない。だが、きちんと見えていないからかもしれない。

この国はとても乾燥していて、一日が過ぎると目がすっかり乾いてしまう。でも、明日からはもう少し目を見開いていかなくては。(続く)

(*朝日新聞より抜粋)

アフリカの風に吹かれて(~マリ)

<マリに到着、アルジェリアからの凶報>

マリへ向かってケニアの首都ナイロビの空港を飛び立った時と、マリの首都バマコに飛行機が着陸した時とでは、世の中が変わっていた。飛行機に8時間乗っている間に、アルジェリアで日本人3人を含む人質事件が発生したと伝えられていた。飛行機に乗るときに、思い描いていた追うべきニュースが、すっかり変わってしまっていたわけだ。

こういう時の特派員はつらい。状況がほとんどわからないまま、ふだんの蓄積をもとに何らかの原稿を期待される。空港に着いたのは、もう東京の朝刊の最終締め切りまで1時間ほどしかないという状況だった。

ちなみに、バマコで降りた時、ケニア航空のフライトアテンダントと地上スタッフに相次いで「ここはバマコよ。間違いない?」と尋ねられた。乗ってきたケニア航空機はこの先、セネガルのダカールに向かうので、降りる場所を間違えていないか、尋ねていたわけだ。

実際に降りたのは、ほとんどが見たところメディア関係者だった。マリの情勢の急変がなければ、これほど多くの乗客が降りることはないのかもしれない。

お疲れ様、と言う間もなく、マリの国防省に向かう。今後、前線近くで取材するには、国防省から一筆もらっておいた方がいいだろうという判断だ。行きたい場所の手前の軍の検問で追い返されたという話や、時間を区切ってメディアの取材を許可しているという話が伝わってきたからだ。

だが、すでに午後4時を大きく回り、担当者は外出していた。明日、出直すことにする。この後、さらに東京とのやりとりで事態は思わぬ方へ向かうことになるのだが、その話は次の回以降に。そんなこんなで、悠然と流れる大河ニジェール川に目を留める間もなく、バマコを吹く風を実感する間もないままに、マリの初日は暮れていた。(続く)

(*朝日新聞より抜粋)

アフリカの風に吹かれて(~エリトリア)

香木がたかれ、コーヒーが注がれる-。
「コーヒー儀式」に誘われた。エチオピアとエリトリアでは、昔からコーヒーを豆から煎(い)り、香木をたいてたしなむ習慣がある。中野さんの古くからの友人のエリトリア人、エステファノス一家が、一席をもうけてくれることになった。ちょっぴり危険な場所に赴く時に、旅の無事を願う儀式がわりにもてなしてくれるのだという。

地域によって異なるらしいが、エリトリアの高地では、コーヒーをいれるのは長老の女性だという。そこでこの日は一家のおばあさんが執り行ってくれた。

豆を炭で煎ると、苦みとほのかな甘みを感じさせる馥郁(ふくいく)たる香りが立ち上がる。豆をひいて口が細くなった陶器のポットに入れて沸かす間に、今度は香木を炭にかざす。木の精を感じるような清らかな香りが満ちる。

厄除(やくよ)けのお寺のように、その煙を体にまとった。
おちょこのようなカップに砂糖を入れていただく。濃厚な味わいの1杯目をみんなが飲み終えると、さらに2杯目のポットを火にかける。3杯目は「バラカ」と言って、幸運をもたらしてくれるのだという。1杯に比べると味は端麗な感じの3杯目をいただき、儀式を終えた-。

(*朝日新聞より抜粋)

NPOシンポジウムご案内

『NPOシンポジウム 共感から始まる社会貢献
 -社会を良くする「はじめのいっぽ」-』

【日 時】1月20日(日)13:00~16:00(12:30開場)
【場 所】広島市文化交流会館3階(銀河)
     広島市中区加古町3-3
【プログラム】第1部 第2回ひろしまNPO対象表彰式
       第2部 基調講演 東ちづる氏
       第3部 パネルディスカッション
       テーマ 「共感とつながりで社会を拓く」
       コーディネーター 安藤 周治氏
       パネリスト    東 ちづる氏
                大竹 美喜氏
                渡辺 朋子氏
        
【定 員】270名 ※参加費無料(先着順)
【主 催】広島県
【協 力】NPO法人ひろしまNPOセンター
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